2011年10月アーカイブ

ミッション143号

ミッション143号Contents
 

もっと知りたいMDGs「目標4・乳幼児死亡率の削減」
                                カンボジア・コンポンルアン水上村・・・・高橋真也

◆カンボジアからの手紙・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 石田咲子

東ティモールからの手紙・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 深堀夢衣

◆~食べて!広めて!~ お買いもの応援団のご案内・・・・・・・ 事務局

◆JLMM活動報告& 2012 年度派遣候補者募集説明会開催!・・事務局

目標5:乳幼児の死亡率の削減 -143

カンボジア・コンポンルアン水上村

新潟教区米沢教会 高橋真也

 カンボジアの中央に位置する、東南アジア最大の湖トンレサップ湖。その湖に浮かぶコンポンルアン水上村では、人々が舟の家に住んで生活をしています。水上村の住民は、人間や家畜の排泄物、ゴミ、油などが垂れ流しになっている湖の水を使って生活をしているのですが、その不衛生な環境のせいで、免疫力の無い乳幼児が多く死んでいます。
 お産も大部分の人達は舟の家の中で行い、とりあげるのは医学教育を受けた助産師ではなく、村の伝統産婆さん達(分娩介助の経験のある産婆)ですので、出産時は母子共に命の危険が伴います。2009年のユニセフの統計で見てみると、カンボジアで生まれた赤ちゃんは、1000人のうち68人が1歳未満で亡くなってしまいます。(http://www.unicef.or.jp/library/toukei_2011/m_dat01.pdf参照)。地方と都市部での格差もありますので、水上村ではだいたい10人のうち1人の赤ちゃんが亡くなっていると考えて良いと思います。ちなみに日本の1歳未満児死亡率は、1000人のうち2人です。
 このように、水上村で生きる乳幼児をとりまく環境は、大変厳しいものがあります。あっけなく失われていく、幼い命。チェンダー先生のワークショップそんな状況を受け、2009年6月から始めた活動が、母子保健プログラムです。このプログラムでは、毎週土日の午前中、教会の識字教室の部屋に産婦人科のお医者さんが来て、無料で乳幼児や妊婦さんの健康診断を行っています。このクリニックには、この2年間で、述べ267人の妊婦と431人の乳幼児(月平均で11人の妊婦と18人の乳幼児)が訪れています。
 また去年の9月からは、月に1回のワークショップを行っています。村のお母さん達に呼びかけを行って集まってもらい、産前産後の体調管理の仕方や、妊娠期の危険な病気の兆候、粉ミルクの管理方法、避妊についてなどなど、母子保健に関わるトピックについて村の健康センターの職員がお話をして下さっています。またそれにあわせて、乳幼児やお母さんへの予防接種(破傷風やはしかなど)、鉄分の薬やビタミンAの配布なども行っています。そこでも、お母さん達に予防接種についての教育を行っています。正しい知識を与えることが、乳幼児を危険から遠ざけ、命を守ることに繋がるのです。
 なお、この母子保健プログラムにかかる活動資金の一部は、地球市民財団(HP http://www.gcf.or.jp/)からの助成金でまかなわせて頂いています。

☆ 本当は恐い粉ミルク
 母子保健プログラムでは、粉ミルク支援も行っています。ですが、支援するのは本当に特別な場合のみです。なぜかというと、粉ミルクは『ベビーキラー』と呼ばれているほど、乳幼児を死に至らしめる可能性の高い、危険なものだから。その問題の深刻さから、昔、国連でも取り上げられたほどです。日本でも一般的に流通している粉ミルクが、なぜ危険なのでしょうか?
 アジアの貧しい地域でも、粉ミルクは本当に多くの人に利用されています。それはひとえに、粉ミルク会社のテレビCMや、無料サンプルの配布などによる宣伝の効果によるものです。どんな親でも、愛する我が子に良いものを与えたいと思うのは当然でしょう。「栄養満点!」「発育を助けて、赤ちゃんを丈夫で賢い子にします!」なんてCMを見たら、だれでも欲しくなります。また、粉ミルクを使っている家庭の赤ちゃんが、自分の赤ちゃんよりも発育が早かったり、太っていたりすると、うらやましくもなります。
 しかし!おっぱいから赤ちゃんの口へと直接運ばれる母乳と違い、粉ミルクは、哺乳瓶が必要です。ですが、その哺乳瓶を清潔な状態に保つことの出来ない人がとても多いのです。汚い哺乳瓶についたバイキンが、赤ちゃんを死に追いやります。粉ミルクを溶くための水もそうです。雨水や川の水は、直接与えることが出来ません。殺菌のためには、水を沸騰させたり、哺乳瓶の容器を煮沸したりしなければなりません。ですが、「面倒だから」とか「別に透明な水だから、大丈夫」といってそれをしない、無知なお母さん達が現実にはたくさんいます。それに、その水を沸騰させるための薪すら買えない家庭だってあるのです。貧しい家庭の多くは、不衛生な環境に住んでいますので、バイキンを全く排除することは不可能です。
 結論。『粉ミルクは使用しない』方が良いのです。

東ティモールからの手紙 -143

2010年12月に東ティモールに派遣された深堀夢衣さんからのレポートです。活動開始後、初めての一人での活動を体験し、いろいろな学びがあったようです。

横浜教区由比が浜教会 深堀夢衣

*一人ロスパロス*
今月は、日本のメディアが東ティモールに取材に来ており、その通訳のため、JLMM派遣者の渡邉怜子さんはロスパロスにいませんでした。さらに、現地代表であるジュベンシオさんは、リキサという県でプロジェクトを行っており(私が住んでいるのはラウテン県ロスパロス郡)、彼はプロジェクトコーディネーターなので、ジュベンシオさんもロスパロスにはいませんでした。そうとなれば、もうロスパロスは私がしきらねばなりません。一人で、自分より10歳以上年齢の違う人々をビシバシと......できれば良かったのかなぁ...。
 AFMETには、日本人スタッフ2名 (怜子さんと私) と、現地スタッフ9名 (現地代表1名、現地代表補佐役1名、フィールドオフィサー3名、薬剤師1名、PHC(保健ボランティア)オーガナイザー1名、ドライバー1名、お手伝いさん1名) がいます。もちろん、私より年齢の若い人はおらず、年齢は近くても10歳は違います。今は、CG(コーポラティブグループ:FINI)という石鹸を作るグループの支援もしていますが、組織の中の会計という役職を担い、毎月の給料計算をして、おAFMET金を渡すのも私の仕事です。組織の中で、私は人を雇う方の立場です。ですが、やはり、年下で、しかも女の言うことを聞くというのは、ティモール人男性にとってとても抵抗があるようです。でも、この7ヵ月間ティモールの文化を見てきて、自分でもそりゃそうだよなぁと思います。
 さて、そんなこんなで怜子さんもジュベンシオさんも不在なので、自分の判断でスタッフの人たちに働いてもらわなければなりませんでした。怜子さんとジュベンシオさんの二人がいないとわかった途端、スタッフさんたちの仕事っぷりはがくんと落ち込みます。なめられてるな...と自分でも感じましたが、どうすればいいのかわかりませんでした。パソコンを開いてゲームをしている人(しかも最後にはどうやって消すのかわからないからと私にたずねてきました)、薬剤室で寝ている人、みんな仕事の終わる時間の20分前には車に乗り込む始末。働くってこんな簡単なものじゃなかったはずなのに。

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