2009年1月アーカイブ

サエン プノー

今年もカンボジアは中国正月の季節を迎えました。
中国正月は、日本でいう旧正月に当たり、中華系、ベトナム系の人々がお祝いをします。
毎年中国正月は、水上村でベトナム人と一緒にお祝いをしていますが、今年は旧正月に入る直前に行われる、「サエン プノー」にも参加することができました。


サエンとは、『お供えする』の意味です。そしてプノーは『お墓』。
つまり、「サエン プノー」とは、お墓参りのことです。
今年は1月20日が、そのお墓参りの時期にあたりました。
朝早く、まだ薄暗い時期から、多くの水上村の人々が、陸地のお寺へと集まってきました。


お墓参りに来ていたファンキーな子ども

お墓参りに来ていたファンキーな子ども


「クルークマエ参上!」

私のうちの大家さんが、原因不明の病気にかかりました。
お仲間とお酒を飲んで楽しく騒いだ、その日の夜に、ひどい頭痛がしたそうです。
そしてその日の朝から、彼の腰と足が痛み出し、歩けないほどになりました。
彼は床屋をしているのですが、『カニ職人』の異名を持つほどの遊び好き。
(カニ職人とは、カニのように、捕まえようとしても捕まらない、つまり、いつもどこかに遊びに行っていないという意味です。)
そんな彼が、ずっと家でじっとしている日々が続きました。
私も、彼の奥さんも、近所の人たちも、みんな彼のことを心配するほど、容態は良くありませんでした。


血液検査をしても、何の以上もなし。原因不明で、打つ手なしの彼、そして奥さんは、
ついに『クルークマエ』を呼んだのです!
クルーとは、『先生』の意味です。クマエとは、『カンボジア』の意味。
カンボジアの先生?いいえ、クルークマエとは、カンボジアの伝統呪術師なのです。
彼らは、ありとあらゆる術(技術)で、病気を治したり、悪い霊を追い出したりする、
西洋医学とは一線を画した方法で治療を行うのです。
過去に私はおばあちゃんのクルークマエに会ったことがありますが、彼女は、自分で薬草を調合し、骨折も即座にその薬で治してしまうのだと豪語していました。

 ではでは、大家さんのクルークマエの場合は...
大家さん夫婦は、お家から1時間ほど離れた都市に行き、あるクルークマエに会いました。
彼は、初めて会った大家さんの過去の略歴から、近所にどんな人が住んでいるのかを、見ただけで当ててしまったそうです!
そして彼に病気を見てもらったところ、「亡くなった先祖の霊に対しての敬意が足りないから、この病気になった」と指摘されました。
仏教徒ですが、お寺に行くこともなく、先祖の霊に対するお供え物とか、そういうこと全然しない大家さんでしたので、ギクッとしたようで、早速大切な鶏とカモと一匹ずつしめ、お供え物として供え、更に、プレアプームと呼ばれる、各家庭を守る神様のお家(祭壇のようなもの)を作りました。

 

祝福を受ける大家さん夫妻

祝福を受ける大家さん夫妻

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